新築祝いを社長へ贈る際のマナーとおすすめギフト完全ガイド
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お世話になっている社長が新しい家を建てられたという喜ばしい知らせは、部下として心からお祝いしたいものですよね。

しかし、いざ新築祝いを社長へ贈るとなると、いくらくらいの品物が適切なのか、どのようなプレゼントが喜ばれるのか、そして何よりも失礼のないようにするためのマナーは何なのか、多くの疑問が頭をよぎるのではないでしょうか。

特に相手が日頃から公私にわたり指導を仰いでいる社長だからこそ、お祝いの気持ちを伝えつつも、礼儀を欠くことのないよう細心の注意を払う必要があります。

新築祝いの相場は個人で贈る場合と部署一同など連名で贈る場合とで異なりますし、お祝いを渡すタイミングも重要です。

また、現金や商品券を贈ることはマナー違反にあたらないか、のしの書き方はどうすれば良いのかといった具体的な疑問から、そもそもどんな品物を選べば良いのか、逆に贈ってはいけないタブーな品物はあるのかといったプレゼント選びの悩みまで、考えるべきことは多岐にわたります。

せっかくのお祝いですから、心のこもったメッセージを添えて、社長やご家族に喜んでいただきたいものです。

最近では、相手に好きなものを選んでもらえるカタログギフトも人気ですが、それも一つの選択肢として考えるべきでしょう。

この記事では、そうした新築祝いを社長へ贈る際に生じるあらゆる疑問や不安を解消するために、必要な情報を網羅的に解説していきます。

最後までお読みいただければ、自信を持って社長へのお祝いを準備できるようになるでしょう。

この記事でわかること
  • ➤新築祝いを社長へ贈る際の適切な金額相場
  • ➤個人ではなく部署一同で贈る場合のポイント
  • ➤お祝いを渡すのに最も良いタイミング
  • ➤現金や商品券がお祝いとして適切かどうか
  • ➤恥をかかないための「のし」の正しいマナー
  • ➤社長に心から喜ばれるプレゼント選びのコツ
  • ➤贈ると失礼にあたるタブーな品物の具体例

 

新築祝いを社長へ贈る前に知るべき基本マナー

この章のポイント
  • ➤気になるお祝いの相場はどのくらい?
  • ➤部署一同など連名で贈る場合の注意点
  • ➤お祝いを渡すのに最適なタイミング
  • ➤現金や商品券を贈るのは失礼にあたるか
  • ➤押さえておきたい「のし」に関するマナー

お世話になっている社長へ新築のお祝いを贈る際には、ただ品物を選んで渡すだけではなく、社会人として知っておくべき一連のマナーが存在します。

特に相手が目上の方である社長の場合、マナーを欠いた行動は、お祝いの気持ちが正しく伝わらないばかりか、かえってご迷惑をおかけしてしまう可能性も否定できません。

ここでは、新築祝いを社長へ贈る前に必ず押さえておきたい基本的なマナーについて、5つの重要なポイントに分けて詳しく解説していきます。

金額の相場から渡すタイミング、そして「のし」のしきたりまで、一つひとつ確認していきましょう。

気になるお祝いの相場はどのくらい?

新築祝いを社長へ贈る際に、多くの方が最初に悩むのが金額の相場ではないでしょうか。

金額が高すぎると相手に気を遣わせてしまい、逆に安すぎるとお祝いの気持ちが伝わりにくいかもしれません。

適切な相場を理解しておくことは、マナーの第一歩と言えるでしょう。

個人で贈る場合の相場

まず、個人として新築祝いを社長へ贈る場合の相場についてです。

一般的には、5,000円から10,000円程度が目安とされています。

これは、あくまで一般的な関係性における上司への相場であり、社長との関係性の深さや企業の規模によっても変動します。

例えば、日頃から特に手厚い指導を受けている、個人的にも親しい間柄であるといった場合には、10,000円を超えることも考えられます。

しかし、あまりに高額な贈り物は、社長にお返しの負担をかけさせてしまうため、避けるのが賢明です。

大切なのは金額の大きさよりも、お祝いする気持ちを表現することです。

この相場内で、心を込めて選んだ品物を贈ることが重要となります。

部署や有志など連名で贈る場合の相場

次に、部署のメンバーや有志一同といった形で、連名で贈るケースです。

この場合、一人ひとりの負担を抑えつつ、より質の高い、見栄えのする贈り物が可能になります。

全体の相場としては、10,000円から30,000円程度が一般的です。

一人当たりの負担額は、参加する人数によって調整します。

例えば、10人の部署で20,000円の贈り物をするのであれば、一人当たり2,000円となります。

このようにすれば、個人の負担は少なく済みますし、選択できるプレゼントの幅も広がります。

連名で贈る際は、誰が取りまとめ役になるか、誰が参加するのかを事前に明確にし、スムーズに進めることが大切です。

以下の表は、贈る形態別の相場をまとめたものです。

贈る主体 一般的な相場 備考
個人 5,000円 ~ 10,000円 社長との関係性により調整。高額すぎると相手の負担になるため注意。
部署・有志(連名) 10,000円 ~ 30,000円 参加人数で一人当たりの負担を調整。より選択肢の広い贈り物が可能。

この相場はあくまで目安です。

会社の慣習や他の社員とのバランスも考慮しながら、最終的な金額を決定することが望ましいでしょう。

部署一同など連名で贈る場合の注意点

新築祝いを社長へ連名で贈ることは、一人当たりの金銭的な負担を軽減し、より豪華な品物を選べるというメリットがあります。

しかし、複数人が関わるからこそ、いくつか注意すべき点が存在します。

円滑にお祝いの準備を進め、全員が気持ちよく社長を祝福できるように、以下のポイントを押さえておきましょう。

意思決定と取りまとめ

まず重要になるのが、誰が主導して話を進めるかです。

自発的に一人が「取りまとめ役」として名乗りを上げるか、あるいは役職が上の人が自然とその役割を担うことが多いでしょう。

取りまとめ役は、以下のような事項を決定し、メンバーに周知する必要があります。

  1. 参加者の確認:誰がこのお祝いに参加するのかを明確にします。
  2. 予算の決定:全体の予算と一人当たりの負担額を決めます。
  3. 品物の選定:いくつかの候補を挙げ、皆の意見を聞きながら決定します。
  4. 集金方法:いつまでに、どのようにして集金するかを伝えます。
  5. 贈呈方法:誰が、いつ、どのようにして社長へお祝いを渡すかを決めます。

これらのプロセスを透明性を持って進めることで、参加者全員の納得感を得ることができます。

特に、品物選びで意見が分かれた場合は、多数決や、最終的に役職が上の人に判断を委ねるなどのルールを設けておくとスムーズです。

のし紙への名前の書き方

連名の場合、のし紙に記載する名前の書き方にもルールがあります。

贈る人数によって書き方が異なるため、注意が必要です。

3名までの場合は、役職や年齢が上の人から順に右から左へと氏名を記載します。

中央に最も格上の方の名前がくるように配置します。

4名以上になる場合は、代表者の氏名を中央に書き、その左側に「他一同」と少し小さめに書き添えます。

そして、参加者全員の氏名を書いた紙(奉書紙や和紙が望ましい)を別途用意し、贈り物の箱の中に同封するのが正式なマナーです。

部署全体で贈る場合は、代表者の名前は書かずに「〇〇部一同」と中央に記載する方法が一般的です。

この場合も、参加者名簿を同封するとより丁寧な印象になります。

メッセージカードの準備

贈り物にメッセージカードを添えることで、お祝いの気持ちがより一層伝わります。

連名の場合、全員がそれぞれ一言ずつ書くと長くなってしまうため、代表者が部署や有志一同の気持ちを代弁する形でメッセージを執筆するのが良いでしょう。

文面には、参加者全員からの祝福の気持ちであることを明確に示し、「〇〇部一同、心よりお祝い申し上げます」といった一文を入れることが大切です。

これらの注意点を守ることで、部署やチームの連帯感を示しつつ、社長に対して心のこもった祝福を伝えることができるでしょう。

お祝いを渡すのに最適なタイミング

新築祝いを社長へ贈る際、品物選びや金額と同じくらい重要なのが、お祝いを「いつ」渡すかというタイミングです。

最適なタイミングで贈ることで、相手への配慮が伝わり、お祝いの気持ちがより深く届きます。

逆に、タイミングを誤ると、相手を困らせてしまう可能性もあるため注意が必要です。

基本は新居完成後、半月~2ヶ月以内

新築祝いを渡す最も一般的なタイミングは、社長が新居へ引っ越しを済ませてから、半月から2ヶ月以内とされています。

引っ越し直後は、荷解きや新しい生活環境への順応で非常に慌ただしい時期です。

そのタイミングでお祝いを持っていくのは、かえって迷惑になってしまう恐れがあります。

そのため、社長やご家族が少し落ち着いた頃を見計らって贈るのが、最大の配慮と言えるでしょう。

新居のお披露目会(新築披露)に招かれた場合は、その際に持参するのが最もスマートです。

会に参加できない場合や、特に会が催されない場合は、この期間内に会社の就業時間中などに渡すのが適切です。

渡すタイミングを逃してしまった場合

もし、上記の期間を過ぎてしまった場合でも、お祝いを贈ること自体は問題ありません。

ただし、その際はのしの表書きを「御新築御祝」ではなく、「御祝」として贈るのが一般的です。

「新築祝い」という名称は、新居が建ってから間もない時期に限定されるという考え方があるためです。

また、渡す際には「遅くなってしまい申し訳ありません」と一言添えることで、丁寧な印象を与えることができます。

会社の業務時間内に渡すのが基本

お祝いを渡す場所と時間帯にも配慮が必要です。

基本的には、会社の業務時間内に、社長のデスクへ直接お持ちするのが良いでしょう。

始業直後や終業間際、あるいは昼休みなどの忙しい時間帯は避け、社長が少し手すきになったタイミングを見計らうのがマナーです。

事前にアポイントを取るほどではありませんが、「今、少しよろしいでしょうか」と声をかけてから渡すと、より丁寧です。

持ち帰る際にかさばるような大きな品物を贈る場合は、その旨を伝え、配送の手配をするか、あるいは社長の都合の良い日に車で来ているかなどを確認すると、さらに心遣いが伝わります。

自宅へ直接送る場合は、必ず事前にその旨を連絡し、受け取り可能な日時を確認してから手配するようにしましょう。

突然、大きな荷物が届くと相手を驚かせてしまいます。

現金や商品券を贈るのは失礼にあたるか

新築祝いの品物選びに悩んだとき、「いっそのこと現金や、好きなものを買ってもらえる商品券を贈ってはどうか」と考える方もいるかもしれません。

実用的で喜ばれそうな選択肢に思えますが、相手が社長、つまり目上の方である場合、この選択は慎重に検討する必要があります。

目上の方への現金は基本的にNG

日本の贈答文化において、目上の方に対して現金を贈ることは、一般的に失礼にあたるとされています。

その理由として、現金を渡す行為が「生活の足しにしてください」といった意味合いを含んでしまい、相手を見下している、あるいは経済的に困っていると見なしていると受け取られかねないからです。

これは、相手への敬意を重んじる日本の文化に根差した考え方です。

新築祝いを社長へ贈るというシチュエーションでは、社長は紛れもなく目上の方ですので、現金を包むのは避けるべきというのが基本的なマナーです。

同様の理由から、直接的に金額が分かってしまう商品券も、現金と同じように捉えられることが多く、避けた方が無難とされています。

例外的なケースと代替案

ただし、このマナーにも例外はあります。

例えば、社長から直接「何かと物入りだから、現金や商品券がありがたい」といったリクエストがあった場合は、その意向に従っても問題ありません。

また、非常に親しい間柄で、普段からフランクな関係性が築けている場合も、許容されることがあります。

しかし、そうした明確な理由がない限りは、品物を選ぶのが賢明です。

では、現金や商品券の「実用性」や「相手に好きなものを選んでもらえる」というメリットを、失礼なく提供するにはどうすればよいでしょうか。

そこで最適な代替案となるのが「カタログギフト」です。

  • カタログギフトのメリット:
  • 社長自身やご家族が、本当に欲しいもの、必要なものを自由に選べる。
  • 贈る側は、相手の好みが分からなくても安心して贈ることができる。
  • 金額が直接的には分からない形で、予算に応じた贈り物が可能。
  • グルメ、インテリア、家電、体験型ギフトなど、様々なジャンルのカタログがあり、選択肢が豊富。

カタログギフトであれば、現金を贈る際の「失礼にあたる」というデメリットを回避しつつ、「相手に選択の自由を提供する」というメリットだけを享受できます。

新築祝いを社長へ贈る際の品物選びに迷ったら、カタログギフトは非常に有力な選択肢と言えるでしょう。

押さえておきたい「のし」に関するマナー

新築祝いのようなフォーマルな贈り物には、「のし(熨斗)紙」をかけるのが正式なマナーです。

のし紙の選び方や書き方を間違えてしまうと、せっかくのお祝いの気持ちが正しく伝わらないばかりか、常識を疑われてしまう可能性もあります。

新築祝いを社長へ贈るにあたり、恥ずかしくないように、のしに関する正しい知識を身につけておきましょう。

水引の種類は「紅白の蝶結び」

のし紙に印刷されている飾り紐のことを「水引(みずひき)」と言います。

水引には様々な種類があり、用途によって使い分ける必要があります。

新築祝いは、何度あっても喜ばしいお祝い事です。

そのため、水引は「紅白の蝶結び(花結び)」のものを選びます。

蝶結びは、何度も結び直せることから、「何度繰り返しても良いお祝い事」に使われます。

出産や昇進なども同様です。

一方で、結婚祝いや快気祝いなど、一度きりであることが望ましいお祝い事には、「結び切り」という固く結ばれて解けない水引を使用します。

これを間違えると大変失礼にあたりますので、購入する際には必ず水引の種類を確認してください。

表書きの書き方

水引の上段中央には、贈り物の目的を示す「表書き(おもてがき)」を記載します。

新築祝いの場合、最も一般的な表書きは「御新築御祝」です。

他にも「祝御新築」「御祝」などでも問題ありません。

マンションを購入された場合など、厳密には新築でない場合は「御引越御祝」や「御新居御祝」とすると、より丁寧です。

これらの文字は、毛筆や筆ペンを使い、楷書で丁寧に書くのがマナーです。

ボールペンや万年筆で書くのは避けましょう。

名前の書き方

水引の下段中央には、贈り主の名前を記載します。

表書きよりも少し小さめの文字で書くのがバランスが良いとされています。

名前の書き方は、誰が贈るかによって異なります。

贈る主体 名前の書き方
個人 中央にフルネームで記載します。
連名(3名まで) 役職や年齢が上の人を一番右に書き、そこから左へ順に名前を並べます。
連名(4名以上) 中央に代表者の名前を書き、その左側に「他一同」と小さく添えます。全員の名前は別紙に書いて中に同封します。
部署一同 中央に「株式会社〇〇 〇〇部一同」のように記載します。

これらのルールを守り、正しくのし紙を用意することで、社長に対して敬意のこもった、礼儀正しいお祝いを贈ることができます。

 

新築祝いを社長へ贈るなら喜ばれる品物を選ぼう

この章のポイント
  • ➤失敗しないための品物選びのポイント
  • ➤定番で安心なカタログギフトという選択肢
  • ➤贈ってはいけないタブーな品物とは
  • ➤感謝が伝わるメッセージカードの書き方
  • ➤まとめ:マナーを守り心のこもった新築祝いを社長へ

基本的なマナーを理解したところで、次はいよいよ具体的な品物選びです。

新築祝いを社長へ贈るのですから、ただ人気の品物を選ぶだけでなく、社長やご家族のライフスタイル、そして新しい家の雰囲気に合うものを選びたいものです。

ここでは、心から喜んでもらえるプレゼントを選ぶためのポイントから、贈るべきではないタブーな品物、そしてお祝いの気持ちをさらに伝えるためのメッセージカードの書き方まで、具体的なアイディアとともに詳しく解説します。

失敗しないための品物選びのポイント

社長への新築祝い選びは、友人へのプレゼント選びとは少し異なります。

相手の好みやライフスタイルを尊重しつつ、ビジネスシーンにおける上司への贈り物としての「品格」も求められます。

失敗を避け、本当に喜んでもらえる一品を見つけるための重要なポイントをいくつかご紹介します。

相手の好みをリサーチする

最も大切なのは、社長の趣味や好みを事前にリサーチすることです。

例えば、お酒が好きな社長であれば、少し高級なワインや日本酒、あるいは新居で使える上質なグラスのセットなどが喜ばれるでしょう。

グルメな方であれば、有名店の高級なお肉や海産物のお取り寄せセットも良い選択です。

インドア派かアウトドア派か、普段どのようなものに興味を持っているかなど、普段の会話や様子からヒントを得ることが重要です。

もし直接的な情報が得られなければ、社長秘書や、社長と親しい他の役員の方にそっと尋ねてみるのも一つの手です。

新居の雰囲気に合うものを選ぶ

新築のお祝いですから、新しい家の雰囲気を壊さない、むしろ引き立てるような品物を選ぶ配慮も必要です。

インテリア雑貨やアートなどを贈る場合は特に注意が必要です。

モダンでシンプルな内装の家に、クラシックで装飾的な置物を贈っても、飾る場所に困らせてしまうだけかもしれません。

事前に新居の写真を見せてもらう機会があればベストですが、難しい場合は、どのようなテイストにも馴染みやすい、シンプルで上質なデザインのものを選ぶのが無難です。

例えば、質の良いタオルセット、デザイン性の高いフラワーベース、おしゃれな観葉植物などは、比較的どのような家にも合わせやすいでしょう。

「消えもの」や「いくつあっても困らないもの」も有力候補

相手の好みが全く分からない場合や、インテリアに合わないリスクを避けたい場合に有効なのが、「消えもの」や「実用品」です。

  • 消えもの: 食べたり飲んだりすればなくなるもの。具体的には、高級な調味料のセット、有名パティスリーの焼き菓子、こだわりのコーヒーや紅茶のセットなどが挙げられます。
  • いくつあっても困らないもの: 日常的に使用し、消耗する、あるいは複数あっても便利なもの。上質な素材のタオルセット、高級な食器用洗剤やハンドソープのセットなどがこれにあたります。

これらの品物は、相手の家のスペースを永続的に占有することがなく、趣味に合わなかった場合のリスクも少ないため、安心して贈ることができます。

ただし、その場合でも、スーパーマーケットで手軽に買えるようなものではなく、普段は自分ではなかなか買わないような、少し贅沢で質の高いものを選ぶのがポイントです。

定番で安心なカタログギフトという選択肢

品物選びでどうしても迷ってしまう、あるいは社長に本当に必要なものを選んでほしいと考えるなら、前章でも少し触れた「カタログギフト」が最も確実で安心な選択肢となります。

近年、新築祝いをはじめとする様々なお祝いシーンでカタログギフトが選ばれるのには、贈る側と贈られる側の双方にとって多くのメリットがあるからです。

カタログギフト最大のメリット「選択の自由」

カタログギフトの最大の魅力は、なんといっても受け取った側が自分の好きなものを自由に選べる点にあります。

新築のタイミングでは、必要なものがたくさんある一方で、すでに揃っているものや、インテリアの構想に合わないものもあります。

贈る側が良かれと思って選んだ品物が、実はすでに持っていたり、好みに合わなかったりするケースは少なくありません。

カタログギフトであれば、そうしたミスマッチを完全に防ぐことができます。

社長やご家族が、掲載されている豊富な商品の中から「今、本当に欲しいもの」を自分たちの目で見て選べるため、満足度が非常に高くなります。

多様なジャンルと価格帯

一昔前のカタログギフトというと、掲載商品がありきたりで魅力に欠けるというイメージがあったかもしれません。

しかし、現在のカタログギフトは驚くほど多様化、高品質化しています。

  1. 総合カタログ: ファッション、インテリア、キッチンウェア、家電、グルメなど幅広いジャンルの商品が掲載されている、最も一般的なタイプです。
  2. グルメ専門カタログ: 全国の銘菓や名産品、高級レストランの食事券など、「食」に特化したカタログです。グルメな社長に喜ばれます。
  3. 体験型カタログ: 旅行、エステ、クルージング、乗馬体験など、「モノ」ではなく「コト(体験)」を贈るカタログです。ご夫婦で楽しめるプレゼントとして人気があります。
  4. 特定ブランドのカタログ: 特定のインテリアショップやセレクトショップの商品だけを集めたカタログもあり、おしゃれな社長に最適です。

また、価格帯も3,000円程度のものから10万円を超えるものまで幅広く設定されているため、個人で贈る場合でも、部署一同で贈る場合でも、予算に合わせて最適な一冊を選ぶことが可能です。

贈り方と注意点

カタログギフトを贈る際も、通常の品物を贈るのと同様に、のし紙をかけて体裁を整えます。

そして、ただカタログを渡すだけでなく、必ずお祝いの気持ちを綴ったメッセージカードを添えるようにしましょう。

「品物選びに悩みましたが、ご入用のものをお選びいただくのが一番かと思いました」といった一言を添えるだけで、手抜きで選んだのではなく、相手を思っての選択であることが伝わります。

新築祝いを社長へ贈る際の、賢く、そして心遣いの伝わる選択肢として、カタログギフトは非常に優れたプレゼントと言えるでしょう。

贈ってはいけないタブーな品物とは

お祝いの気持ちを込めて選んだプレゼントが、実はマナー違反の「タブーな品物」だったら、目も当てられません。

良かれと思ってしたことが、相手に不快な思いをさせてしまう可能性があります。

特に新築祝いには、火事や家の土台に関する縁起を担いだタブーが存在します。

新築祝いを社長へ贈る前に、これらの知識をしっかりと頭に入れておきましょう。

火を連想させるもの

最も有名なタブーが、火事を連想させる品物です。

新しい家が火災に遭わないようにという願いを込めて、以下のようなアイテムは避けるのが古くからの習わしです。

  • ライター、灰皿、アロマキャンドル: 直接的に火を使うものはもちろんNGです。喫煙者の社長であっても、灰皿をお祝いに贈るのは避けましょう。
  • ストーブ、コンロ: 暖房器具や調理器具も火に関連するため、避けるべきとされています。
  • 赤い色のもの: 赤色は火や炎を強く連想させる色です。赤い花束、赤いインテリア雑貨、赤いラッピングペーパーなども避けた方が無難です。

たとえ相手が赤い色を好んでいたとしても、新築祝いという特別な機会においては、別の色を選ぶ配慮が必要です。

「踏みつける」を連想させるもの

相手を「踏みつける」「足元に見る」といった意味合いにつながるため、目上の方への贈り物としては不適切とされる品物があります。

具体的には、スリッパ、玄関マット、靴下などがこれに該当します。

実用的ではありますが、特に相手が社長である場合は、敬意を欠く行為と受け取られかねないため、絶対に避けましょう。

壁に穴を開けさせるもの

新築の家に傷をつけさせることにつながる品物も、避けるべきとされています。

壁掛け時計、絵画、壁に取り付けるタイプの棚などがこれにあたります。

せっかくの新築の壁に、釘やネジで穴を開けることを強いることになるからです。

もし時計や絵画を贈りたい場合は、壁に掛ける必要のない「置き時計」や、棚の上に飾れる「額縁に入ったアート」を選ぶようにしましょう。

これらのタブーを知っておくことで、相手に不快感を与えることなく、心から喜んでもらえるプレゼント選びができます。

もし判断に迷う品物があれば、避けておくのが賢明な判断と言えるでしょう。

感謝が伝わるメッセージカードの書き方

新築祝いのプレゼントに、心のこもったメッセージカードが添えられていれば、お祝いの気持ちはより一層深く伝わります。

たとえ高価な贈り物であっても、言葉がなければどこか事務的な印象を与えてしまいかねません。

新築祝いを社長へ贈る際には、ぜひ短い文章でも良いので、手書きのメッセージを添えましょう。

メッセージに含めるべき要素

メッセージカードを書く際には、以下の3つの要素を盛り込むと、まとまりの良い、心の伝わる文章になります。

  1. お祝いの言葉: まずは、新しい家を建てられたことへのお祝いの言葉を述べます。「この度はご新築、誠におめでとうございます」といった定型句で始めましょう。
  2. 社長やご家族への気遣い: 次に、新しい家での生活に対する祝福や、ご家族の健康と幸せを願う言葉を加えます。「素晴らしい新居で、ご家族皆様が健やかに、そして笑顔あふれる毎日を過ごされますことを心よりお祈り申し上げます」といった表現が良いでしょう。
  3. 日頃の感謝と結びの言葉: 最後に、日頃の指導に対する感謝の気持ちを伝え、今後の活躍を祈る言葉で締めくくります。「公私にわたり未熟な私をいつもお導きくださり、心より感謝しております。末筆ではございますが、社長の益々のご健勝とご活躍を祈念しております」といった形で結びます。

避けるべき「忌み言葉」

お祝いのメッセージでは、縁起の悪い「忌み言葉(いみことば)」を使わないように注意が必要です。

特に新築祝いでは、火事や倒壊、衰退を連想させる言葉はタブーとされています。

  • 火や煙を連想させる言葉: 燃える、焼ける、煙、赤、炎など。
  • 倒壊や破損を連想させる言葉: 倒れる、潰れる、壊れる、傾く、流れるなど。
  • 衰退を連想させる言葉: 廃れる、終わる、失う、消えるなど。

例えば、「赤字になる」という言葉を避けるように、「赤い」という単語も使わないといった配慮が求められます。

メッセージ文例

以下に、個人で贈る場合と連名で贈る場合のメッセージ文例を挙げます。これらを参考に、ご自身の言葉でアレンジしてみてください。

【個人で贈る場合】

「この度は、ご新築誠におめでとうございます。

素晴らしい新居の完成を心よりお祝い申し上げます。

ささやかではございますが、お祝いの品をお贈りいたしました。新しいお住まいでの生活にお役立ていただければ幸いです。

ご家族皆様が、笑顔の絶えない素晴らしい毎日を送られますことをお祈りしております。

今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。」

【部署一同で贈る場合】

「〇〇社長

この度は、ご新築誠におめでとうございます。

〇〇部一同、心よりお祝い申し上げます。

つきましては、部員一同からのささやかなお祝いの気持ちをお贈りさせていただきます。

新しいお住まいでのご家族皆様の新たな門出が、幸多きものとなりますよう、心からお祈り申し上げます。

〇〇部一同」

手書きのメッセージは、その人の温かみや人柄が伝わる最高のプレゼントです。

丁寧に、心を込めて書きましょう。

まとめ:マナーを守り心のこもった新築祝いを社長へ

ここまで、新築祝いを社長へ贈る際の様々なマナーや品物選びのポイントについて詳しく解説してきました。

社長への新築祝いは、単なるプレゼントではありません。

それは、日頃の感謝の気持ちを伝え、敬意を示し、今後のより良い関係を築くための重要なコミュニケーションの一環です。

相場をわきまえ、適切なタイミングで、マナーに沿った品物を選ぶこと。

そして何よりも、お祝いの気持ちを真摯に伝えることが大切です。

現金やタブーとされる品物を避け、のしの書き方といった細部にまで気を配ることで、あなたの配慮と常識の高さが伝わります。

品物選びに迷った際には、相手に選択を委ねることができるカタログギフトも賢明な選択肢の一つです。

しかし、どのような品物を贈るにせよ、そこに手書きのメッセージカードを一枚添えるだけで、贈り物の価値は格段に上がります。

最も重要なのは、形式的なマナーを守るだけでなく、社長の新しい門出を心から祝福するという純粋な気持ちです。

この記事で得た知識を基に、自信を持って、心のこもった新築祝いを社長へ贈ってください。

あなたの温かい気持ちは、きっと社長やご家族に届き、喜んでいただけることでしょう。

この記事のまとめ
  • ➤新築祝いを社長へ贈る際の相場は個人なら5千円から1万円
  • ➤部署など連名で贈るなら1万円から3万円が相場
  • ➤お祝いを渡すタイミングは新居完成後半月~2ヶ月以内が最適
  • ➤新築披露に招かれたらその時に持参するのがマナー
  • ➤目上の方である社長への現金や商品券は基本的にNG
  • ➤品物選びに迷うならカタログギフトが最も安心な選択肢
  • ➤のし紙の水引は「紅白の蝶結び」を選ぶ
  • ➤のしの表書きは「御新築御祝」が一般的
  • ➤連名でのしに名前を書く際は役職順に右から記載する
  • ➤4名以上の連名は代表者名と「他一同」とし別紙に全員の氏名を書く
  • ➤火事を連想させるライターや赤い品物はタブー
  • ➤相手を踏みつける意味になるスリッパやマットも避ける
  • ➤新居の壁に穴を開けさせる壁掛け時計や絵画もNG
  • ➤プレゼントには必ず手書きのメッセージカードを添える
  • ➤マナーを守り心のこもった新築祝いを社長へ贈ることが最も重要

 

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